30歳も超えてくると、あの頃好きだった物を忘れてしまうことがある。
自分を消耗する日々の中で、知らぬ間にそれを遠ざけてしまう。
昔好きだったアルバムを聴いてみても、これの何がよかったのか…と。
まぁ、それが大人になるってことなのかもしれない。
そんな少し寂しい生活を違和感なく数年過ごしていた。
CRYAMYというバンドに出会った頃、僕は無職だった。
数年ぶりに手に入れた自由な時間を絶賛謳歌中。
無職という開放感からか、その日はYouTubeで最近のバンドのPVを漁っていた。
そこで僕はCRYAMYというバンドに出会う。
初めて見たPVはこの月面旅行だった。
サムネから漂う拗らせ感。
ていうかこのバンド名なんて読むんだ。
そんなことを考えながら曲を聴いてみる。
…結構良いな。
力強いんだけどノスタルジーで案の定拗らせてる感じ。
そっこーでWikipediaで彼らについて調べてみる。
とりあえずバンド名なんて読むのか知りたいし。
2017年 弾き語りで活動していたカワノがオオモリユウトをドラマーとして誘う。その後ギターとしてフジタレイがバンドに参加する。バンド名の由来は「cream」にちなんだ名をつけようとしたカワノのスペルミスから。
出典:Wikipedia
どうやらバンド名はCRYAMY (クリーミー)というらしい。
そしてボーカルのカワノ君はちょっと頭が悪いっぽいということが分かった。
僕が彼らを愛してしまうことを決定付けたPV。
もうね、たまんないんですよ、この小汚さ。
小綺麗でおかっぱのなよなよしたロックはもうたくさんなの。
中学校の体育教師が着てた依頼、おそらく見てないこのルコックのジャージ。
本当に髪切る金無いんじゃないか?って感じのカワノ君の髪型。
金ないからテレビを売るのも納得。
チューハイの缶を灰皿にするのも納得。
そんなカワノ君は唄う「誰かにいえるようにポップソングあえて」と。
いやぁ、おっさん応援してしまいます、これは。
でもそんな気持ちと反面、CRYAMYには絶対売れて欲しくないという気持ちもある。
(まぁ既にそこそこ売れてそうだけど)
彼らには一生小汚くいて欲しい。
革靴なんて絶対NG、100歩譲ってスニーカーならおK。
勿論ジーパンは常に破けてて欲しい。
これから先も轟音でノスタルジーなセピア色の音楽を奏でて欲しい。
彼らのクラファンがあったら、積立てNISAやめてその分ぶち込んでも良い。
売れなくてもいいから今の音楽を続けて欲しいと切におじさんは願う。
最後に僕が1番好きな曲を紹介。
カワノ何ジャケット着てんだよ!