毎年この時期になると過去の新生活の思い出が蘇る。
僕にとって初めて「新生活」という物を意識したのは大学入学時だった。
田舎から大阪の大学への進学をきっかけに1人暮らしが始まった。
勿論周には知り合いなんていなかったのでかなり孤独だったのを覚えている。
つい先日までは家族と別れて1人暮らしできることに歓喜していたが、流石にこの時はしばらくかなりホームシック状態だった。
今思えば、もう少しだけその状態が続き、もう少しだけ真面目に大学に通っていればよかったのかなとも思うけど(僕大学留年しちゃったんだよね)特段後悔はない。
先日、会社で仲の良いおじさんに娘さんの相談をされた。
というのも、その日の朝に春から大学4年となる娘さんから留年してしまうことをカミングアウトされたらしいのだ。
おじさんもその奥さんも大学に行ってないのでこれまで成績表とか特に意識していなかったらしい。(絶対娘が隠してただろって思うけど笑)
おじさんは大学を留年することに対する対応方法が未知数過ぎて、経験者の僕に相談してきたのだ。
僕は
毎月奨学金を借りているなら、最後の1年は貰えないこと。
ただし、返済は待ってもらえること。
学生証?そんなの大学によって違うでしょってこと。(僕は再発行した)
半期だけ留年って手もあるけど、娘さんの単位と履修可能授業数考えたら5年MAXでもギリっていう現実。
ちなみに大学留年するやつって僕の体感では99%はサボっているということ。
コンビニで夜勤をしているとのことなのでそれは鼻から大学へ行く気がないってこと。(僕もファミマで夜勤してたので)
娘さんは留年してでも卒業したいらしいけど、辞めさせるべき?って聞かれたので。
あと2年分の学費で新卒切符を買った方が娘のため(多分)ということ。
などなど、経験者として色々と教えてあげた。
おじさん曰く娘さんは大学にはちゃんと行ってるけど、部活ばっかりやってるそうだ。
僕は「とても充実した学生生活で良いと思いますよ」とおじさんへ伝えた。
コロナ禍でリモートの授業が増え、なかなか充実した学生生活が送れていない学生が増えている現在。
そんなにも打ち込めることを見つけられただけでも大学に行った甲斐があったじゃないですか、と超ポジティブなシンキングを伝えたのだった。
そんな話をしたからか、自分の学生時代を思い出す。
朝、眠たそうな目で校門へ向かう学生の波。
数年もしないうちに彼らが同じように(なんなら少し疲れた目で)会社へ向かっていく姿が容易に想像できる。
その波に呑まれないよう、必死に逆方向に歩く僕たち。
一晩中脳を酷使し、体がカロリーを欲している。
道中、松屋に入り、牛丼大盛りを注文するのが定番だった。
牛丼を食べながら誰かが言う。
「緑一色が難しいのはわかるけど、大三元もなんだかんだで難しいよな」
一同「わかる、誰も鳴かせてくれなくなるしな」
そんな会話をしながら牛丼を食べ終えた僕たちは1人っきりの部屋へ帰って行き、日が沈む頃にまた目覚めるのだった。
なんだこれ。