こぐろぐ。

アラサーリーマンの日常

遊戯王の思い出その3。

■サイバティックワイバーン編1

遊戯王のゲームには毎回レアカードがランダムで3枚ほど付属されていた。

小学生に5,000円/回のガチャは流石にコナミさんえげつないな、と思う。

当時GBで発売されたゲームの第三弾(多分)に【サイバティックワイバーン】というカードが収録されていた。

サイバティックワイバーンというカードは効果なしのモンスターカード、生贄1体で攻撃力2500という、当時の生贄1体ではデーモンの召喚と並ぶ最高の攻撃力を誇っていた。

無論僕もそのカード狙いでゲームを購入してもらったのだが、勿論ハズレ。

どうにかしてサイバティックワイバーンが欲しいなぁと頭を悩ませていたらクラスの中田がサイバティックワイバーンを手に入れたと自慢していた。

中田はほんとうに馬鹿(多分高校に進学していない)だった、まだこうちゃんの方がマシなレベルで。(ちなみにこうちゃんはクソ馬鹿な農業高校へ進学することとなる)

そんなバカな中田とはたまに遊戯王を一緒にする程度の仲だった。

勿論交換を申し込む。

「サイバティックワイバーン交換してくれよ〜」

「いや、これは絶対交換せんよ」

「サイバティックワイバーンカッコ良いもんな〜」

「そう、俺の切り札よ」

「でもぶっちゃけデーモンの方が強くない?」

「え?」

僕は必死でデーモンの召喚の強さを中田へプレゼンした。

内容はデーモンの召喚の守備力は1200、サイバティックワイバーンの守備力は1600。

当時の最強サーチカードである黒木森のウィッチは守備力1500以下のカードをサーチすることができる。

つまりサイバティックワイバーンはサーチができないけどデーモンの召喚だったらサーチすることはできる!

なんと、今回はそんなデーモンの召喚を2枚!

しかも!サーチできる黒木森も2枚出します!

実際のデュエルで使えない1枚と実用的な4枚、めちゃくちゃお得じゃない?

とジャパネットこぐれを展開。

 

「良いの?」

中田はバカだった。

確かに実用性はあるカードだが、その頃のデーモンの召喚はレアリティがノーマルまで下がっていたので、実際ノーマルカード4枚との交換。

多少僕のカードプールにもダメージが及んだが、結果的にはWINWINなトレードを行うことができた。

 

この頃の小才があればもっと出世できたんだろうな…と思う。

 

■サイバティックワイバーン編2

サッカースクールでの練習後、必ず何人かで集まって遊戯王大会が開催されていた。

「実は、俺サイバティックワイバーン手に入れた」

一同「マジで?!」

「ほら!」

「いいなー!交換して!」

「何出されても無理だな」

その日は割とサイバティックワイバーンが活躍してくれた。

 

後日、こうちゃんが僕の家に遊びにきた。

家族旅行で東京へ行き、帰ったその足で来たようだ。

「東京でね、カードショップ行ってきた」

「カードショップ?!」

僕たちは田舎者なのでいつもコンビニだったりスーパーだったりでパックを購入するのが当たり前だった。

どうやらこうちゃんの話を聞くとカードショップではショップのオリジナルパック、さらにはレアカードが単品で売られているとのことだった。

「めっちゃ良いやん、俺も行ってみたいわ」

「でね、こんなにカード買ってもらった」

手には100枚ほどのカードの束。

ちなみにこの頃(小5くらい)からこうちゃんは金持ちの甘やかされた子供特有の片鱗が見え始めてくる。(それでも良いやつだったけど)

「この中に1枚サイバティックワイバーンがあるんよ」

「マジ?単品で買ったん?!」

「うん、2000円した!」

「たっけー!くれよ!」

無論ギャグで言った。

 

「…一発で引けたら良いよ」

 

繰り返すが、この頃のこうちゃんには海馬君的な金思考が芽生え始めており、快感のベクトルが変わりつつあったのだ。

 

「…マジで?」

「うん、でもこれ100枚くらいはあるよ笑」

「確かに笑 じゃコレで」

 

無論、そのカードはサイバティックワイバーンだった。

 

これが僕と2枚目のサイバティックワイバーンの出会い。

ちなみに後日そのサイバティックワイバーンはこうちゃんの万能地雷クレイモアと聖なるバリアミラフォースと交換した。